JR京葉線潮見駅より徒歩13分。枝川小学校のそばにある『竹中商店』
昔ながらのなつかしい駄菓子屋さんです。
月島で生まれ育った店主の竹中さんが縁あって枝川の地で『竹中商店』を開き、もう50年以上がたちました。当時は500種類以上の商品を置き、ランドセルまであるような「よろず屋」でしたが、現在は駄菓子と日用雑貨類を中心に取り扱っています。
子供の頃、100円玉を握り締めてこんなお店に走っていった思い出はありませんか?
昔と変わらぬ駄菓子も大手メーカーのスナック菓子も、ここでは平等です。自分のおやつを選ぶ子供たちの真剣な目も、昔と変わりません。
最近の人気は「ゴールドチョコレート50円(税抜き)」。外れなしのくじつきで、10円~100円(税抜き)の当たった金額分を店内のお菓子と交換できます。100円が出たら大当たりですね!
今ではなかなかお目にかかれない「ラムネ100円(税込)」も、ここではきちんと冷えています。
飲み終わったビンはお店に返してくださいね。
近くの小学校に通う子供たちにとって、ここは単なるお店ではなく、課外授業の場所。
お店の人への元気なあいさつ。少ないお小遣いをやりくりしての買い物や、おつりの計算。アイスクリームを選ぶときは、ケースのふたを開けたままにしてはだめ・・・そんな、小さいけれど大切なことを毎日の暮らしの中で自然に学んでいきます。
『竹中商店』のお客様は、小さな子供たちだけではありません。
近所の病院や施設に入院されている方がここでおやつを買い求め、竹中さんご夫婦との会話を心の癒しにしていらっしゃいます。
昔『竹中商店』に通っていた子供たちが大人になり、自分の子供を連れて訪れることもよくあるそうです。素行が悪くていつも心配させられていた子が立派に成長して仕事と家庭を持ち、それを報告に来てくれることが何よりうれしいと竹中さんはおっしゃいます。
取材中にも、お店の前を通る方に「こんにちは」「その後お身体の具合はいかがですか?」と、気さくに声をかける竹中さん。
昔は商店街だったこのあたりも次々に店がなくなり、周囲にはコンビニや大型スーパーができました。会話をしなくても買い物ができるようになった現代、竹中さんご夫婦は商品を売るだけではなく、人と人とのパイプをつなぐ役割を果たされているようです。
のどかだった昔と比べて、厳しい世の中と言われる現代。子供たちへの接し方も一通りではなく、難しいこともあるとおっしゃる竹中さん。それでも開店時間前からお店の前に立ち、登校する子供たちに毎朝声を掛けていらっしゃいます。
『竹中商店』に来れば、子供時代にタイムトリップできるかもしれません。あの頃よりもたくさんのお菓子と、竹中さんご夫婦のあたたかい笑顔をおみやげにどうぞ。
竹中商店
03-3645-0672
江東区枝川3-7-5(地図)
午前8:00~午後7:00
定休日 不定日
駐車場なし